キッチンからお送りします。

キッチンにて、思った事やった事、書き連ねています。

ほうれん草のヘタ

今週のお題「給食」

 

 

私の通っていた小学生の給食では、ほうれん草のおひたしの中に、ほうれん草のヘタが混入していました。
 
大人になった今では、それは混入ではなく、あえて入れていたんだ、と理解していますが。根っこに近い部分が1番栄養が多いようですもんね。料理番組とかでも、ヘタをきれいにしてそのままおひたしに入れているのも見た事があります。
 
が、しかし。当時の私は、ヘタが入っている事に驚きを隠せませんでした。私の実家では、ほうれん草のヘタは食べない派でして、小学生になり立ての私は、初めてヘタの入っているおひたしを見て、固まりました。
 
え?給食のおばちゃん、間違って入れちゃったのかな?気がつかなかったのかな?もしかして⁉︎誰かの嫌がらせ?イジメ?ヘタ入ってるの私だけ?みんな食べてるの?とキョロキョロと辺りを見回しても、みんな普通に給食の時間を過ごしている。
 
あ、これ、食べるものなんだ…。と気づいた私でしたが、口元まで持っていくものの、どうしても受け付けなくて、気持ち悪くなって、そのまま、ヘタだけが残り、給食食べるの遅い奴認定を受け、掃除の時間まで給食を返却できませんでした。仕方なく、私は、最終手段として、パンの持ち帰り用(パンのみ、食べきれなかったら持ち帰る事が許されていた)のビニール袋に、コッソリとヘタを入れ持ち帰って捨てました。給食のおばちゃん、ほうれん草農家の方他関係者各位の皆様、ごめんなさい。
 
 
それにしても、謎なのは、何でみんなちゃんと食べていたのか、という事。
小学1年の私は、ない知恵を絞り、残飯入れ(魚の骨とか尻尾を入れる所)に、ヘタが入っているかどうかを、みんなが食べれているのか確認したくて覗きに行ったりしていました。入ってないんですよねー、ヘタ。
 
中には、きっと、ヘタ食べるの?ってなった子も絶対いるはずなのに…。
当時は、給食を残す=悪、という風潮でしたので、ヘタをコッソリ持ち帰っている私は、罪悪感から、周りの友達にヒアリングしてみる、なんて考えもなかったですが、みんな、どうしてたんだろう、と改めて思います。
 
 
数年経って、寛大、というか、放任的な担任の先生に変わり、給食を残す事がそんなに悪とされなくなり、残飯入れに、ほうれん草のヘタを入れるようになりました。あぁ、ホント、この担任の先生のおかげです。ほうれん草のおひたしが出てくるたび、ヘタが混入していないかとビクビクする事がなくなりました。
 
と、残飯入れに目をやると…。ほうれん草のヘタがいくつも!なーんだ、やっぱりみんな、ヘタ、嫌だったんじゃーん!そうかそうか、お前らもか。と、見えない絆を、クラスメイトと勝手に強くした私でした。