キッチンからお送りします。

キッチンにて、思った事やった事、書き連ねています。

本物を見抜く力〜1歳児オモチャの話

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息子(1歳0ヶ月)が俄然、お椀重ね遊びにハマっています。
オモチャのお椀じゃなく、私達大人の使う食器のお椀です。

食器棚にはまだ手が届かない、とタカを括っていたのですが、先日、気付くと、お椀の重なりを取り出してました。

基本、危険な事以外は、今は「ダメ」という言葉を使わないようにしていて、代わりに「やめてほしいな〜」とお願いしています。
が、最近、それは、どのみち、今しているイタズラをやめさせられる、と気づいてしまったようで。
私が、「あ〜、それは…(やめてほしいな、と本来なら続く)」と言った途端に、身をよじって泣き出すという抵抗をしてくるようになりました。

このお椀も、自分の戦利品のように思っている様子で、私が「あ〜…」と言うと、「取るの?取り上げるの?」と目で訴えてきました。
仕方ない…そんな目で見られたら…。
そんな楽しそうに遊ばれたら…。
母さんも一緒に遊びたくなっちゃうじゃないか!

というわけで、数日、大人の食卓には汁物が並びませんでした。でも、我が家の主人は味噌汁命。このまま、お椀を息子に貸し出したままにするわけにもいかず、重ね遊びのおもちゃを買って交換してもらいました。

            コップがさね

コップがさね


しかし…。予想はしていたのですが、食いつきが弱い…。それなりに嬉しそうにはするんですが、お椀の時ほどのはしゃぎ様はなく、自分で重ねる事もしません。

そうなんですよね…。本物にはかなわないのですよね…。大人の私から見ると、重ね遊び用のオモチャの方が、可愛いし、何段にも重ねられるし、タワーにも出来るし、魅力いっぱいなんですが、息子にとっては、本物のお椀の方が面白いんですよね。


この現象、他のものにもありました。

例えば、携帯電話。オモチャの携帯なんか見向きもしません。このあたりは理解できます。液晶じゃないもんね。

絵本より大人用の雑誌。うんうん、紙がくしゃくしゃになるし面白いね。たまには背伸びもしたいしね。

赤ちゃん用手押車より踏み台。うん、倒したりしやすいね…。

赤ちゃん用のボールよりテニスボール。
う、うん…。蛍光だね…。ファンキーだね…。

と段々、彼の反応ポイントが分からなくなってきて、極めつけはリモコン。

赤ちゃんってリモコン好きですよね。なので、使用していないリモコンをおもちゃとして渡しました。本物だよ、本物!

にも関わらず、今、使用しているリモコンの方がすこぶる反応するのです。
何個か使用済みのテレビのリモコンがあったので色々試してみましたが、リモコンが作動するかどうか、とか、メーカーとか関係なく、必ず、今、大人達が使っているリモコンに反応しました。

なぜー?AQUOSREGZAの違い?いやいや、今のREGZAとほぼ同じヤツあるよ?ほら、ボタンの配置なんか殆ど一緒だよ?てか、この前まで使ってたのこれだよ?なんでー?


彼には、本物を見抜く力が宿っているのかも知れません。

ならば、もう目利きとして育てよう。鑑定団の石坂浩二の後釜を狙おう。いやいや、もうサザビーズに入社しよう!ピカソやらモネやらをフランスの家の屋根裏とかから発掘して来よう!ってサザビーズの人が発掘するわけではないだろうけど、母はそんな富裕層の話は分からん!ごめん!


などと思いながら、重ね遊びを教えるのでした。

ちなみに、何回か教えたら、ハマった遊び方が出来たようで、これはこれで楽しく遊んでいます。

息子が3ヶ月くらいの時に、友人から、コップ重ねはハマるよ〜、あったら絶対長く使えるよ〜、と勧められていたのですが、もっと早く用意して、食器棚に並べておくべきだったと思っています…。そうすれば、きっと、彼はオモチャを本物の食器と思ったことでしょう。
それでも、お椀を選んでいたなら…。

やっぱり、君には本物を見抜く力が宿ってる…。

機会があれば、他のもので試してみようと思います。