キッチンからお送りします。

キッチンにて、思った事やった事、書き連ねています。

出産を振り返る〜妊娠発覚、そして、断薬。

ブログを始めて、なるべく毎日書きたいな、何て思っていたものの、即効挫折。というより、他の事に私の自由時間(=息子の昼寝中)を取られていました。

というのも、もう直ぐ、息子の初めての誕生日。元々、私はイベントごとへの興味が薄い為、息子が生まれてからの、お宮参りとかお食いはじめとか、クリスマスとか、ぜーんぶアッサリ済まして来ました。ハーフバースデーなんて可愛いものもせず…。さすがに、ごめんよ、息子さんや。と思って、初めての誕生日はちゃんとお祝いしてあげることにしました。飾り付けしたり、ケーキを作ったり、コスプレして写真をいっぱい撮ったり…。っていうのを計画して材料をネットでポチっとな、とするだけで2日分の私の自由時間は消えて行きました…。でも、可愛い息子の為なので、ま、いっか!楽しいですしね!


そんなことをしている間、あぁ、去年の今頃、予定日間近でビビってたなぁ、とか、永遠とつわりになやまされてたなぁ、とか、色々出産についてのことを思い出していました。


周りの先輩ママ達に、出産前後のことを聞くと、意外と皆さん、忘れてるんですよね。分かります、いざ産まれたらそれどころじゃないですね。私も何かに書き留めておかないと忘れてしまうこともたくさんあるだろうと思うし、いい節目なので、これから何回に分けて書き留めておくことにします。


妊娠発覚、そして、断薬。

我が息子さんを妊娠したと分かったのは、勤めていた会社をクビになった直後。クビになった、というより、クビになれた、と思うようなパワハラを受けての末。なので、私としては、仕事も辞めて清々していた頃でした。しかし、パワハラのストレスにより、慢性の頭痛に苦しんでいて、頭痛外来に行っても治らないほどで、最終的には精神科でうつ病の薬を処方してもらって、ようやく頭痛が治まっているという状態でした。もっとちゃんと計画的に妊娠すればいいのは正論で、そう理想形になるわけでもなく…。

私が飲んでした薬はSNRIという種類の薬のみで、抗鬱剤の中では比較的弱めの薬だと思います。断薬、つまり、薬を飲まないでいる事をすると、人によっては、離脱症状が出ます。全く出ない人もいるようですが、残念ながら、私は出る方でした。何度か薬が切れてしまって 、ものすごいめまい、それに伴う吐き気でフラフラになりながら、お医者さんに薬をもらいに行くということもありました。

妊娠が分かってすぐに、産婦人科、精神科のお医者さんに相談しました。産科医は、抗鬱剤はやめて精神安定剤に代えてもらって、と言いました。一方、精神科では、精神安定剤は症状に合ってないし、服用中の薬は、今の所、胎児への影響は少ない薬だから妊娠中も飲み続けよう。断薬した事で、離脱症状や精神不安定になったら、その方が赤ちゃんへの影響があるんじゃないか。という見解でした。


妊娠中は、薬を飲み続ける事になっても、私は、産後の母乳の事を心配していました。胎児への影響は少ないとされる薬ですが、母乳にはダイレクトに薬の成分が入ります。精神科では、今から減薬を初めて、1年後くらいに断薬を目指して、断薬出来てから母乳を開始したら?と言われました。
通常、断薬は1年程度は時間をかけて減薬しながら断薬を目指します。でも、それでは免疫が1番多いと言われる初乳はおろか、その頃にはもう母乳は出なくなってるよ…と思いました。
この時に減薬を始めたら、断薬出来ても、産後3ヶ月。産後3ヶ月までの間、母乳を飲ませる事なく、そこから飲ませ始めて母乳が出るなんて、きっと奇跡に近い事です。飲ませ続けて、3ヶ月目に母乳が出始める人はいるようですが、あくまで飲ませ続けていた場合ですもんね。

産婦人科助産師さんには、薬を飲む前に母乳をあげたらどうかと言われました。体の中の薬の成分が無くなってから、母乳を飲ませて、その後薬を飲む、という方法。薬を常用せざるを得ない病気の方などで、中にはこういう方法を取る方もいるようです。ただ、私の飲んでいた薬は、体内に50時間程度残ります。50時間に1度しか母乳をあげられない。これでは母乳も出てこないのではないかと思いました。

結局、母乳を飲ませたいのなら、断薬するほか、手はありませんでした。


そもそも、なぜ、こんなに母乳を飲ませたかったのか。飲ませたい、というより、飲ませなくてはいけない、と思っていました。

理由は2つありました。1つは金銭面。やっぱりミルクとなるとお金がかかりそうだ、と思っていまいした。我が家の家計は、私が出産と育児が少し落ち着くまでは、主人1人にかかっています。私が断薬出来ないから、ミルク育児になりお金がかかる、というのでは、主人に申し訳ないし、肩身が狭い気がしていました。

もう1つの理由は、周りの目。実母や義母にミルクで育てている、というと何て言われるだろう、と思っていました。他にも、ネットや育児雑誌など見ても、母乳がベスト、と書いてある。産婦人科でも、ミルクで育てる事はダメじゃないけど、なるべく母乳で頑張ろう、って言われる…。こうして、だんだん、母乳を飲ませなくてはいけない、という思いが作られて行きました。



最終的には、断薬はできました。妊娠9ヶ月の頃に、後期つわりが激しくなり、吐き気がひどくなりました。ちょうどその頃、手持ちの薬が切れてしまったのですが、病院に行きたくてもつわりがひどくて動けない。離脱症状も出ているんですが、つわりと重なって、もうつわりだか、離脱症状だか分からないものになっていまいました。だから、これはつわりだ、と思って耐えるしかない、と言い聞かせ、めまいと吐き気に耐え、陣痛が来た時には、めまいも吐き気も痛みでぶっ飛んでおりました。こうして、産後に離脱症状が出る事もなく、薬を飲まないまま、現在に至っています。

ただし、これは、同じような状況の方には、絶対にお勧めできない方法です。なぜなら、無理やり断薬した後に、病状がひどくなってぶり返す事があるからです。実際に、出産後、私は産後うつのような状態になりました。まぁ、産後うつは、無理な断薬だけが理由ではないと思いますが。でも、その時、初めて、だから無理して断薬してはいけない、と言われていたんだ、と痛感しました。もし、同じような状況の方がいたら、ミルクでも大丈夫だよ、って言ってあげたいです。妊娠中も産後も、お母さんの心の平穏が、赤ちゃんにとっての1番の安らぎですからね。


本当に悩みましたが、今となっては、無駄な時間だったかもな、と思います。それより、もっとマタニティライフを楽しめばよかったわ、と思っています。

とは言え、産後も、この母乳とミルクについては悩み続けてしまうのですが。それはまたにします。


※ここでの断薬方法は、絶対に危険です。真似しないでください。何かあっても責任は持てません。断薬は、必ず主治医の方と相談してください。あくまで、医師の言う事を聞かずに、痛い目にあったダメな患者のダメな例として受け止めてください。